広告代理店やマルチメディア制作を経て、映像・音楽メーカーで営業、映像、総務などに25年間従事。そのうち15年は映像商品の宣伝担当をしていました。古くはビデオ、そしてDVD、Blu-rayのパッケージソフトのことですね。扱っていた主な作品は、ロードショーを終えた映画やテレビ局制作のドラマ。すでに一度お客様の目に触れた作品を改めてプロモーションするというのは、靴の上から足を掻くような、どこかもどかしい感覚があったことは確かです。現在、S-SIZEでも宣伝を担当していますが、新規の舞台・映像作品を立ち上げるところから携わり、広く宣伝し、本番を迎え、パッケージ化する。弊社はこの作業を社内で一貫してできる体制になっていますので、大変ではありますが、やりがいはとても大きいです。
現在、映像・宣伝部は、収録や配信を行う映像制作室、宣伝中心の広報宣伝室、大型の作品に関して支援をする事業推進室の3室体制になっており、具体的には舞台・映像の宣伝プロモーション、映像収録や配信の進行、プロデュース業務を行っています。宣伝担当になるとプロモーションに関わっていただく役者さんやスタッフさんの調整や、作品を広く知っていただくために各媒体へのインフォメーション等を情報解禁日に向けて進めていきます。ホームページやSNSを活用し、作品を心待ちにしていただくための最新情報を直接ユーザーさんに届けていくことも業務の一部です。鮮度の高いうちに発信できるのはメリットですが、だからこそ慎重に進めなければなりません。新しい情報を出した日はネットに張り付いて、次の素材はどうするか等の判断もしています。
演劇を始め、我々が取り扱っている多くのエンタメコンテンツは、お客様に中身をすべて開示する前に料金をいただくことがほとんどです。宣伝は、その責任を請け負う仕事でもあります。表舞台に立つ役者さんにもプロモーションにご協力いただきますので、取材現場に立ち会った際、作品に対して目を輝かせている役者さんの表情を見ると、我々も期待が高まります。公演初日が開け、笑顔で劇場を後にするお客様を見た時、初めてホッとしますね。影も形もなかった作品が完成していく様や、初日から千秋楽までの変化を間近で見ることができるのもラッキーだなと思います。
現状、経験者が多いですが、やる気と好奇心があればOK。どんどん新たな使い方が出てくるSNS等は、若いメンバーに任せています(笑)。正解がひとつではない仕事なので、「こうでなければ!」と凝り固まるより「これもいいし、こっちもアリだな」と柔軟に発想できる人のほうが楽しく仕事ができるかと。今の時代、何がバズるのかわかりませんので(笑)。また、息抜きも含め、タイムスケジュールを自分でうまく仕切っていけるといいですね。社内にカフェスペースがあり、そこで社員同士が楽しく打ち解けている姿をよく見かけますよ。弊社は来年10周年を迎えるフレッシュな会社で、とにかく勢いがあります。演劇は、エンタメの中でもどちらかと言えば保守的なジャンルかと思いますが、良いものは残しつつ、時代にあったエンタメとして発展させていこうと社員一同頑張っています。その渦中を共に走って行ける仲間を待っています。